みねろじおかげさまBEST

MN-logic24



01. サクラヴコミュニケイション

Original : 幽雅に咲かせ、墨染の桜 〜 Border of Life & ネクロファンタジア
Arrangement & Lyrics / Mano [ <echo>PROJECT ]


02. SPECULAR REFLECTION
Original : キャプテン・ムラサ
Arrangement / Mano [ <echo>PROJECT ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]
Guest Vocal / liebe


03. ミラクルデザイア
Original : デザイアドライブ
Arrangement / 平茸 [ Aftergrow ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]


04. 0/2
Original : ラクトガール 〜 少女密室 & ヴワル魔法図書館
Arrangement / tomoya [ TUMENECO ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]


05. 虚数の想定
Original : 少女秘封倶楽部
Arrangement & Lyrics / 松井庸 [ minimum electric design ]
Bass / のいず


06. Endless discotheque
Original : 竹取飛翔 〜 Lunatic Princess & 月まで届け、不死の煙
Arrangement / 八神将義 [ efs ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ] & Cindy


07. pyrolysis
Original : 廃獄ララバイ & 死体旅行 〜 Be of good cheer!
Arrangement & Lyrics / marque
Guest Vocal : 琴音


08. テノナルホウエ
Original : 旧地獄街道を行く & 華のさかづき大江山
Arrangement & Chorus : しゃばだば [ Sound CYCLONE ]
Lyrics / Mano [ <echo>PROJECT ]


09. 百年幻想夢一花
Original : 今昔幻想郷 〜 Flower Land
Arrangement / ながもん [ MISTY RAIN ]
Lyrics / 八白 [ ヤシロヤ ]
Bass / タカ [ Sun Flower Field ]


10. Lumiere de courage
Original : 緑眼のジェラシー、華のさかづき大江山
Arrangement / tomoya [ TUMENECO ]
Lyrics / clame [ Crescendo♥Heart ]


11. 誓い
Original : ヒロシゲ36号 〜 Neo Super-Express
Arrangement / 静丘 [ EdelSounds ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ] & Cindy


12. Candle Light
Original : 夜雀の歌声 〜 Night Bird
Arrangement / 平茸 [ Aftergrow ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]


13. 千里香
Original : エクステンドアッシュ 〜 蓬莱人
Arrangement / 平茸 [ Aftergrow ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]


14. ファンタスティック・ワールド
Original : 少女綺想曲 〜 Dream Battle & 春色小径 〜 Colorful Path
Arrangement & Lyrics / Mano [ <echo>PROJECT ]


15. 誰もが恋をする ※こちらの歌詞はブックレットをご覧ください
Original : 神々が恋した幻想郷
Arrangement / 平茸 [ Aftergrow ]
Lyrics / aoma [ 透明高速道路 ]


Ex. グーテンベルクの科学世紀 (mineko MIX) ※こちらの歌詞はブックレットをご覧ください
Original : 衛星カフェテラス
Arrangement & Lyrics / 松井庸 [ minimum electric design ]
Bass / のいず
from "Two-Tone" by minimum electric design


All Vocal / mineko


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サクラヴコミュニケイション


君を枯らさないように 確かめながら呟いた
ずっとそばにいるよ つかい古した言葉が胸を突く

「ありがとう」「ごめんね」
繰り返すたび すれちがう
ねぇ、もう!

世界がまばたきをした その瞬間に風が春を帯びて
きっと全部 君と僕のふたりだけのストーリー
照らすための光なんだ 夜に沿って


「どこへゆくのかな」「どこか遠い場所へ」
「花は咲いてるかな」「さぁね、見においでよ」

そんな会話がいつの間に僕らを引き寄せた
何にも見えなくたって
今日から明日へと変わるたび
スキマ合わせに 咲く恋

未来を書き換えられた 1秒先の君が隣にいて
きっといつか 薄紅色に輝く月と沈んだ
夢の続き きかせて


世界がまばたきをした その瞬間に空が夜に落ちて
きっと全部 君と僕のふたりだけのストーリー
描くための設定集なんだ

手と手 触れ合いそうな 1ミリ先の君が頬を染めて
きっとずっと こんな距離のままでいられたら
それで繋がっていけるよ 寄り添って


誰かきこえるなら 張り裂けそうな想いを歌にして
とどけて

――――――――――――――――――――――――――――――――


SPECULAR REFLECTION


ゆらゆら揺れている船は今も キミを乗せて
きらきら溶けてゆく 海に映る星を目指す

白い飛沫を上げながら 前を向いて 追い風受けて


「もう子どもじゃないんだ」
と笑って ボクは舵を回した

キミが望む世界をあげるよ どこへでも連れてくよ

そんなのいらない(じゃあ何が欲しい?)
なんにもいらない(じゃあどうしよう?)
キミがいればいい(そんなのでいいの?)

それでもいいならボクはさ、笑うよ。

ゆらゆら揺れ動くボクの心 繋ぎ止めて
キミのためなら頑張れる
思い込みじゃないはずだから


嵐が近付く(キミの手を握る)
暗闇の中で(息を潜めて)
絡めた指先(きっと守るから)

離しはしないとボクはさ、決めたよ。

ゆらゆら揺れながら船は奔る キミを乗せて 今も
きらきら輝いて 海を照らす星を目指して

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ミラクルデザイア


毎日がユーウツでつまらないのは
刺激が足りないせいじゃないかな
こんなにも退屈でつまらないから
満足にはまだほど遠いよ

ひとつデザイア 何を望んでみよう
ふたつデザイア 満たされたいよもっと
みっつデザイア わがままって言ってもいいよ
いつだって幸せ気分でいたい

心の中で想うの「もっと夢を見たい!」
お腹の中はいつでも底なしだから

Magical desire 欲しいものはなんでもこの手に掴んじゃえ
Miracle desire ガマンなんてしなくていいから忠実に

唱えてdesire アタリマエの願望はもっと自信持って
叶えてdesire 特別だよ ヒミツの呪文を聞いて


毎日がフツーで揺るがないのは
ホントはいいことなんだけれど
こんなにも窮屈で疲れちゃうのは
ホントはよくないことなんだね

いつつデザイア 誰にも止められない
むっつデザイア 欲しがりたいよもっと
ななつデザイア なんだって思いつくよ
いつだってふわふわ気分でいたい

頭の中で思うの「もっとときめきたい!」
心の中の欲望 ほら無限大

Careful desire 胸のキズも せっせと修復 できあがり
Cheerful desire 元気出して バンソコ貼ったらよくなるよ

心に巻いてる包帯解いて 真っ白なガーゼを剥がしたら
その傷口に魔法をかけて 早くよくなりますように

心に抱いてるうずまきとか 真っ黒なモヤモヤ吐き出して
欲しいもの全部おねだりして 素直になろうよ もっと!

唱えてdesire アタリマエの願望はもっと自信持って
叶えてdesire 特別だよ ヒミツの呪文を聞いて

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0/2


無関心と愛情の隙間は
日に日に拡がるばかり
この世界は土留色なの 私は夢の中

銀の糸で縫い付け 鉛の釦で留めて
逃げる貴方を縛りたいと願うのは我儘ですか

恋と呼ぶには重く 愛と宣うには醜いけど

貴方の綺麗な名前だけ呼び続けて
夢から醒めるまで 夢見させて
貴方の真似をして振る舞おうと
貴方にはなれない 駄目な私だ


無関心と嫌悪との違いはこんなに悲しいことで
この世界が色を変えても私は夢の中にいた

小さな嘘が今日も大きな痣となり 血が滲んでも

貴方との関係を履き違えた
愚かな私への罰でしょうか?
とめどない時間をやり過ごせど
貴方しか見えない 馬鹿な私だ


この場所でなら私はきっと
本当の名前さえも そっと……

止まらない愛憎 今日も
止まらない欲望 仮面の下に隠して

貴方の名前だけ呼び続けた
夢から醒めるまで 夢の中で
本当は貴方も気付いている
貴方しか見えない 馬鹿な私を

果てのない想いに目を逸らして
ふたりの歯車が狂う前に
あてどない時間をやり過ごせど
愛情には繋がらない こんな私じゃ

――――――――――――――――――――――――――――――――


虚数の想定


解けない疑問 積み重ねた文字
記号と表象との間を探る
まわる地球の裏を想像しながら
耳を傾けたDマイナーのライン

"i" say Hello 直線だけで描いた
you say Hello 境界を越えて
"i" say Hello 曲線を書き加えた
you say Hello 想像の世界へと

眠りについた あなたをこのままそっと
境界線上へと 連れ去りゆく
描いたまま 止まったこの部屋で ずっと夢見る わたしたち
複雑系の宇宙で さまよい続けて 目覚ぬあなたを 見つめている


裏路地 駆けまわり 探すものは
あの時 見かけた 夢の続きで
踊るあなたは 空想の中で
ニュースを消して 現実を逃避

眠りについた あなたをこのままずっと
境界線上へと 連れ去りゆく

描いたまま 止まったこの部屋で ずっと夢見る わたしたち
複雑系の宇宙で さまよい続けて 目覚ぬあなたを 見つめている


眠りについた あなたをこのままそっと
境界線上へと 連れ去りゆく

描いたまま 止まったこの部屋で ずっと夢見る わたしたち
複雑系の宇宙で さまよい続けて 目覚ぬあなたを 見つめている

覚めないまま 凍ったこの時を 飛び立つなら 溶かしてみる
二人の"i"分かつ 二乗を解いて 目覚めたあなたを 見つめている

――――――――――――――――――――――――――――――――


Endless discotheque


今夜も踊ろう 夜を掻き鳴らして
止まらない 無限のdiscotheque

ねえ ワタシがアナタと出逢って
Ah それから何千年も月は

そう ふたりの "今" を照らしてる
Ah 輝いて夜に浮かんでる

太陽の真ん中だってふたりは踊れるから
土星の輪を駆け抜けて 飛ぶよ

今夜も踊ろう 髪を振り乱して
さあ ここで "魂" 震わせて!

踊り疲れて爪がひび割れても
まだいくよ 邪魔はさせないわ


Hey! 流星のイルミがキラキラ
Oh もうすぐ宇宙が終わるよ

太陽がたちまち爆ぜて隕石が降り注ぐ
マグマの波 掻き分けて 翔ぶよ

(Shall we dance?
ハイになっちゃったふたりの体が週末のBrassを奏でたら
Mercury, Venus, Mars, Jupiterの真ん中に立ってダンス・ワンナイト
いつまでも鳴り響くように 誰もかもいなくなる前に
Tu-Tu-Tu-Tu-Tu-Turandotに誂え さあ踊れ

Da-Da-Dancing at the discotheque
Gr-Gr-Grooving on the Galaxy)


今夜も踊ろう 腕を振り回して
さあ ここで "魂" 叫ばせて!

ふたりは踊ろう 吸い込まれる時空で
何もかも壊して踊ろう

朝まで踊ろう 無限のdiscotheque

――――――――――――――――――――――――――――――――


pyrolysis


迷うキモチ 深く埋めても
いつもすぐに 見つけてしまう

孤独 積もる 傷の 檻の中

(ただ あてもなく)

熱く 燃える 強さ 探してた


腕を引いて 連れ出して
このキモチが 答えと言って
永い旅の出口を見せて

キミの言葉 本当なら
永久に二度と 迷わない様に
この躊躇い 燃やし尽くして


うなる不安 ただ飲み込んで
自分にすら ウソを重ねた

キミがくれた 熱い ため息は

(色を失くした)

過ぎし 日々に 送る 子守唄


そっと触れた キミの手の
指先から 融け合うココロ
巡り逢えた 意味を教えて

今は強く 抱きしめて
キミの体温で 忘れるほどに
この躊躇い 燃やし尽くして

――――――――――――――――――――――――――――――――


テノナルホウエ


海山を八越えて
寒梅を眺めては
黄色い桜なんてダサいでしょ!
なんか色々間違ってる

おはよう久保田さん
十四代目の件はお悔やみ申し上げます
えっ?
なんて言ってるかわからん

泳ぐようにそっと
浴びるようにもっと
世界がごちゃ混ぜになって
眠れない朝にも
終わらない夜にも
さあさ鬼さんこちら
テノナル・ホウエ


記憶がないんです
覚えてないんです
本当に申し訳ない
と言うと思ってたの?

からかわずに聞いて
恥じらわずに聞いて
世界が僕らをさらって
くだらない話を
繰り返す今夜も
さあさ鬼さんこちら
テノナル・ホウエ


泳ぐようにそっと
浴びるようにもっと
世界がごちゃ混ぜになって
眠れない朝にも
終わらない夜にも
さあさ鬼さんこちら
誘われて 注がれて
テノナル・ホウエ

――――――――――――――――――――――――――――――――


百年幻想夢一花


「僕をその手で殺してくれ」と
 私の髪に触れながら言った
 怯えた瞳は鏡合わせ
 遺し逝く者 遺される者

 私が散らす 枯れかけた花
 愛おしげな笑顔と 赤い花弁と

 指を噛んで 溢れ出した血
 鉄錆びた 罪深い味
 約束は 違えられると
 覚悟していた
「ごめんね」と 呟いた声
 青空に 溶けて滲んだ
 涙さえ 捧げられない
 涙さえ、もう


 駿馬のように季節が過ぎて
 色濃い影が地に落ちるころ
 まんまるい星の破片の下で
 たおやかに芽吹いた双つの葉

 すぐに私の 背丈を越えて
 太陽の色をした 花が開いた

 指を噛んで 溢れ出した血
 花びらを 線で汚した
 愛しくて 憎たらしくて
 大嫌い、好き


 花は萎れて 頭を垂れて
 涙のような種を そっとこぼした


「僕をその手で殺してくれ」と
 私の髪に触れながら言った
 駿馬のように季節は過ぎて
 あなたより長い時が経った

 風が吹く 髪を乱して
 指先を あなたに重ね
 機嫌よく 傘を回して
 また夏が来た
 流せない 私の涙
 手のひらに 溢れた種と
 さんざめく この一面の
 向日葵畑

――――――――――――――――――――――――――――――――


Lumiere de courage


陽の光届かぬ 地下深くのさらに奥
花も風も星も 此処には無い
それが当たり前で 美しさも愛しさも
知るはず無かった あなたに会うまで


はじめからわかっていた 犯した過ちだけを 見えないふりしていた 
この手を伸ばした瞬間 あなたに触れられそうで 気づいた時は遅すぎた


消せない色と匂い 私がみな奪った
嫉妬という仮面を免罪符のように貼り付け


「それ以上近づかないで」 妬ましいと 情けないと
光を見ることでさえも 諦めたんだ
白紙の未来と過去の罪 自分からは 動けなくて
どうせ傷つけるだけだと 総てから逃げたんだ


はじめこそ恐れ抱き 鬼と呼ばれ誇った あなたを遠ざけていた
曲がらない勇気 それが 優しく強くあなたをそこに在り続けさせた

紛い物弱き心 共に在る資格などない
なぜあなたと私はこんなにも違うのだろうか


「もう一度やり直せるなら」 もう届かない もう届かない
焼け付く痛み耐えられず 心を閉ざした
堕ちて尚も忌み嫌われ 己(おの)が罪と知りながらも
この力も瞳も姿も どうか見ないで


『彼の花 真に望むは 況んや
どうか偽りのない あなたの笑顔と共に在りたい
傍にいるから』


輝く星のように 駆け巡る風のように
愛しい声は深く 私に道標を灯した


あなたの言葉一つが 私の中に種を撒き
少しだけ光が恋しく なってしまった
細胞の一つ一つに 白緑のつぼみをつけ
少しだけ前に進もうと 私は咲いた


妬ましいほど真っ直ぐな あなたを待つ この地底で
苦しいだけじゃないことを 教えてくれた
いつか二人の躯が 動けなくなるその日まで
どんなに微かな光も受け止めるから

――――――――――――――――――――――――――――――――


誓い


――曼い 曼い 硝子の隧道に降る
   白い、白い雪を見上げていた

――いつかの忘れ物は 氷の鍵盤を弾くように
   朧げで 確かな調べ


映画のような夢を視ていた
発く瞳に 映る現実

結んだ指に絡まる綸
誓いは背に流れて往く

光り 陰り 同じ 景色

 はら はら

曼い 曼い 硝子の隧道に
降る雪は白く ただそれを秘して



泪のように流れて往く
天の滴 追い駆けては

びいどろの海 游ぐ魚
途方もなく 波に搖れた

永遠に 傍に いない 隣


 から から

廻る 廻る 景色の真中で
膝をつく私さえ 悠く霞んで

このままふたり 終わり
在りし日の誓いさえも 忘れ去られ
ただ 時は往くだけ



曼い 曼い 硝子の隧道に降る
白い、白い雪を見上げていた


――それでも……

連れて帰ろう 二度と間違わないように
やがて辿り着く 光の先へ


 きら きら

春も 夏も 秋も その向こう側へ
淡い想い出も封じ込めたまま……

――――――――――――――――――――――――――――――――


Candle Light


わたしの爪があなたの
その手を傷つけるから?
それとも違うの?

袖の中に隠した宝石が
落ちないように握り締めているの?

ねえ 悲しいうたを歌うとき
どうして胸が痛むのでしょう
わからないの
あなたにはわかっているの?

キャンドルライト
赤いルビーのような火で
導いたり 惑わせたりの夜
溺れるように独り ミルクの霧の中
さまよい歩くあなたを追うように


わたしの歌があなたのその目を
見えなくしても 愛してくれるの?
盲目のままあなたは
わたしの歌声から逃れようともがく

ああ 遠くの街の金色の宝石に
心惹かれているのならつまらないわ
わたしだけを見ていてほしい

ああ 心の奥で波が立つ
いらだちと切なさが指を絡める
いつの間にかわたしが溺れていたの?

ねえ キャンドルライト
赤い蝋を落すように
目隠しして閉じ込めたいけれど

戻れぬ夜のふたり シルクの海の中
声はやがて嗄れてしまうのでしょう

キャンドルライト
揺れる 残り短い夜
鳥かごの鍵が壊れる前に
一度でいいの その手 通わせてくれたら

捕まえてくれたのならいいのに

――――――――――――――――――――――――――――――――


千里香


去り往く日を見送る事も
繰り返せば矩を知るだけ
散り逝くのも宿命、と
受け入れるのが貴女らしいかな

落日の様な優しい手だと
恐れもせず繋いでくれた
煤だらけの此の手に
受け止めたくて 其の願い

千の孤独を誤魔化す様に
奏でる嘯を拙いと咲うでしょうか
ならば其れでも良いと
届け彼方の月へ

何時までもずっと貴女を待つ
もう一度逢える日まで
和かな光に融ける様な
庭に咲いた花に添うように……


時は廻り、人よ巡れと
古い轍に歩みを重ね
貴女の見た景色を
貴女に代わり 此の手が護ってゆく

時が巡り、人が廻れば
貴女の名は音へと変わり
けれど今も其の音が詠われるのが誇らしい

風が謡う 笹の葉揺らす
螢舞う夜 雪踊る朝焼け
銀の渚に 黄金の空に
貴女の名前を呼ぶ

約束は永遠 貴女を待つ灯 永久の火
ひとつの偽りも翳りも無い月の下で
今日も待ちぼうけ


瑞香れば  根雪に萌す
季節は巡る 命は廻りゆく
胸を焦がす 花冷えの夜
九分咲きの庭に待つ

何時までもずっと待っていたよ
ねえ もう声にならない

貴女の居ない千の夜を越えて
此の焔は今も――

雲間から射す月灯りに
照らされた此の庭に
幾千の祈りが花開いて
永い時を越えて逢う夜に

永い時を二人また共に……

――――――――――――――――――――――――――――――――


ファンタスティック・ワールド


生き急ぎ 振り返り
首かしげ 諦めたら
全部「ウソ」だって言うんだ
そうでしょ? ファンタスティック・ワールド

放されて 掴まえて
躱されて また恋をして
そんなモンさ 退屈なんてさ
所詮衝動の連鎖

体内の感情の欠陥性が嫌になって
毎週の宴会の開催を「あーやっぱ呑もう」

大体の原因の厄介事は捨てちゃって
最近の最大の私事は「あーやっぱ無しで」

曖昧な 胸騒ぎ
気付いてた きっと最初から
全部「ホント」は愛おしくて
たまらないよ

いつだって 浮ついて
それだって ただのフリで
泣いて笑っていくんだ
そうでしょ? ファンタスティック・ワールド

例えば君の言う真実が
「ウソ」でも「ホント」でも
どうだっていいんだって思える今日が
そんなわけないって思える明日になっても
どうだっていいんだ
多分
そんな世界がいいんだ



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